テントのリペア現場 – Nordisk Baseサービスセンター

テントのリペア現場 – Nordisk Baseサービスセンター

■はじめに

 みなさん、お持ちのテントはどのくらい使われていますか?
 最近ではアウトドアブームの後押しもあり、比較的手に入りやすいテントも増えてきています。一方で、テントひとつで、家族みんなで贅沢な旅行ができるくらい、いいお値段のものもあります。テントは一度手に入れれば、それひとつで国内、はたまた海外のあらゆる自然の中でくつろぎの時間を過ごすこともできるので、ひとつのものを長く大事に使っていきたいという方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?

 この「長く大事に使う」をサポートしてくれるのが、静岡市清水区にあるNordisk Baseサービスセンターです。Nordiskのテントやタープその他ギアの修理や交換を担っています。今回はNordisk Base サービスセンターについてご紹介をします。

「長く大事に使う」を支える人

 サービスセンターの顔として、日々お客様とのコミュニケーションや修理を担当してくださっているのが、小塚さんです。2018年10月より担当しており、ちょうど5年目に差し掛かったところです。この業界に携わるのは5年目ですが、ご家族でのキャンプやオートバイでのソロキャンプツーリングが趣味で、アウトドア経験は豊富です。

いつでもどんな方ともコミュニケーションを取って仲良くすることができるので、ソロキャンプのときは友達や知り合いを増やす事もあるそうです。
Hygge with NordiskやGO OUT CAMP等のイベントにもいつも協力してくれているのですが、声がよく通り、とても気さくな人柄なので、記憶にある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 小塚さんは「仕事のときは、お客様にできる限り喜んでいただけるよう最善を尽くし、休みのときはしっかりと遊び楽しむことを心がけている」と言います。また小塚さんの他に縫製修理を定期的に手伝っているメンバーがいて、少人数ながら日々さまざまな業務に取り組まれているそうです。
 そんな小塚さんに、サービスセンターでのお仕事について聞いてみました。

■サービスセンターで行っていることは?

小塚:主に修理に関するお客様との連絡、実際の修理、見積や製品不具合の調査等を行なっております。その他にも商品に関するさまざまな管理をしているかたわら、折れてしまったポールや、ポールを繋ぐショックチェーン外れを手作業で直したり、リペアシートや破れて使用不能なテントのパーツを再利用して、フライ等の生地を修復したりと、修理品と向き合っています。


■修理する上で特に気をつかうことは?

<ポール>
小塚:お客様から受けた修理箇所以外の破損を見逃さない様に確認することで、また修理に出さずに長く使っていただけるよう努めています。
また、ポールのみの修理の場合は、お客様に1日でも早くテントを使って楽しんでいただけるよう、可能な限り早めに返却できるように対応しています。

<フライ>
小塚:破れ箇所が多い場合や範囲が大きい場合は、シンプルなデザインをなるべく損なわないよう、可能な限り大きなあて生地で集約させて、生地の柄は合わせてあて生地修理するよう心がけています。

<お客様に対して>

小塚:先ずは修理依頼方法について分かりやすくお伝えできるよう日々意識しており、修理方法についても聞かれたらできる限りお答えしています。
 また納期に関しても可能な限りご利用日程をお伺いしてお返し出来るよう、心がけています。

製品に関して不明な点などもお答え出来るようにしておりますがお答えにお時間をいただく場合もありますのでご了承お願いいたします。

■修理してテントを使うということ

小塚:折角修理したテントなので使用後のメンテナンスをしていただきたいと思います。
  ポールであれば接合箇所やメッキポール等注油(潤滑油等)で拭き上げをすると、錆を防ぐとともに、接合箇所が不完全で途中の状態で設営したことでポールに負荷がかかり破損してしまう事故等を防ぐことができます。
強風、突風での巻き上がりによる破れ等の破損事故であれば、次からは必ずガイロープを全てペグで固定することで、防ぐことができると思います。
 少しの手間を惜しまずきちんと扱うことで、末永くお使いいただけると思います。

■修理依頼時の注意事項

小塚:修理をご依頼いただく際には以下のような点にご注意ください。

・大きな破れ等で1面交換をご希望されるお客様が時々いらっしゃいますが、1面交換は行っておりません。また、在庫パーツを使用しておりますので、微妙な色の違いはご理解いただけますと幸いです。

・ファスナー(テントの入口、フロアとフライの接続部)のコマ欠け、溶け等は修理できませんのでご了承ください。

・キャンプ中に幕体が破れた場合、ガムテープや布テープで応急処置は、テープの粘着物が取れず修理箇所の拡大につながってしまうのでしないでください。※養生テープは粘着が弱いので大丈夫です。

・発送時は全て段ボールの梱包をお願い致します。輸送中の荷物事故や修理品の返送時に再利用にするため、ご協力をお願いいたします。
また、修理に必要のない収納袋やインナーキャビンは同封ぜず、お客様ご自身で保管をお願いします。紛失等によるトラブルを避けるためです。

・修理箇所はマスキングテープや紐、ゴム等で、必ずマーキングして頂くようお願いします。

・修理依頼書にメールアドレスをご記入いただく際は文字を分かりやすく書いてください。特にO(オー)や0(ゼロ)、―(ハイフン)と_(アンダーバー)等はフリガナとか入れて頂けると幸いです。

■最後に

 もちろんテントも修理が必要のない状態で、長く快適に使えることが一番です。
 そのためには、日々のお手入れや、使うときに丁寧に扱うことが大事だということですね。
 テントそのものには、雨風をしのいでくつろげる空間を作る機能しかありません。しかし、テントを持っていることによって私たちを自然の中で過ごす選択肢を与え、私たちを知らなかった土地へと向かわせてくれます。たどり着いた初めての場所で、私たちに安心感を与えてくれるのも、このテントです。使えば使うほど、扱いにも慣れ、テント内が馴染みの空間へと変わっていきます。

 また、Nordisk本社のあるデンマークは資源の少ない国で、リサイクル、エコ、ゴミ問題、燃料問題など、欧州の中でいち早く国が取り組み、国民が実践しています。そのためデンマーク人は「良いものを長く使う」という考え方が根底にあります。家具や食器もなるべく丈夫で使い続けたいと思えるものを選ぶ。テントも同じで、気に入ったものを長く大切に使うことで地球資源を守ることにもつながります。

 豊かな自然とともに、愛着のあるテントでくつろげる時間を過ごしてみてください。

<Nordisk Base サービスセンター>
〒424-0038 静岡県静岡市清水区西久保118-1 1F
メールアドレス:service@nordisk.co.jp
電話番号:054-368-7248
営業時間:平日10:00~17:00 土日祝休
http://nordisk.co.jp/service/